会議で口頭説明したフローが、終わって数分でMiroの図になっている。SuperIntern MCP×Miro連携の実践ガイド

同じ図を2回描いている、と感じたことはないでしょうか。
会議では、新しい承認フローの話が口頭でどんどん固まっていきます。申請の出し方も、確認の順番も、法務から差し戻されたときの扱いも、その場では全員が腹落ちしていて、「じゃあこれでいきましょう」で会議は終わります。ところが、図はどこにも残っていません。翌日になって誰かがMiroを開き、四角と矢印を並べながら、昨日はあれほど明快だった流れを記憶を頼りに組み立て直すことになります。忙しい週はこの清書自体が後回しになり、次の会議の冒頭は「差し戻しのときって、どうするんでしたっけ」という確認に費やされます。
もったいないのは、図の材料がすでに手元にそろっていることです。各ステップも、分岐も、「そこは法務に確認しましょう」という一言も、SuperInternの文字起こしとAI議事録にすべて残っています。残っている仕事は、それを図に起こす作業だけです。この記事では、SuperInternのMCPとMiroのMCPをClaudeにつなぎ、会議で話した内容をMiroボード上の図にする作業をプロンプト1つで済ませる方法を紹介します。
⚠️ 本記事は、2026年8月時点の公開情報やユーザーフィードバックを基に独自にまとめたものです。
目次
- 今日やること: Before / After
- 仕組み: 3つの役割分担
- セットアップ
- 実演1: 会議で話したフローが、数分後には図になっている
- 実演2: 勝手に埋まっていく振り返りボード
- 実演3: 1週間の会議をまとめた週次プロジェクトボード
- 運用のコツと注意点
- 応用: 同じ構図で他のツールへ
- FAQ
今日やること: Before / After
Before: プロセスの議論が終わっても、図は参加者の頭の中にしかありません。誰かがメモと記憶を頼りに、30分から1時間かけてMiroに描き起こします。着手できるのはたいてい翌日以降で、忙しい週はそのまま後回しになります。振り返りやワークショップでは、せっかく出た大量の発言が構造化されないまま流れていきます。
After: 会議が終わったら、Claudeに「さっき合意した内容を図にして」と頼むだけです。ClaudeがSuperInternからAI議事録と文字起こしを取り出し、ステップ・担当者・分岐を読み取って、Miroボードに直接フローチャートを描きます。結論が出なかった論点は、それらしい矢印でごまかされることなく、「要確認」ノードとして図に残ります。あとはMiroで配置を軽く整えて、リンクを共有すれば完了です。
こうして材料が常にそろっているのは、SuperInternがbotless(ボットなし)のデスクトップ会議アシスタントだからです。会議にボットが入らないので、どの会議プラットフォームでも、対面の打ち合わせでも、文字起こしとAI議事録が自動でたまっていきます。図にするつもりがあってもなくても、会話はすでに記録されています。最後まで人の手に残っていたのが清書という仕事で、この記事ではそこをAIに引き継ぎます。

仕組み: 3つの役割分担
この連携では、3者がそれぞれ別の役割を受け持ちます。
| 役割 | 担当 | やること |
|---|---|---|
| 会議データの提供 | SuperIntern MCP | 文字起こし・ライブ文字起こし・AI議事録・会議ノートを完全読み取り専用で提供 |
| 判断と構造化 | Claude(AIクライアント) | 議論を読み、ステップと分岐を判断し、図の定義を書く |
| アクションの実行 | Miro(MCP) | 自分のMiroアカウントのボードに図・テーブル・ドキュメントを作成 |
MCP(Model Context Protocol)は、AIアシスタントと外部ツールを安全につなぐためのオープン標準です。SuperInternのMCPは、会議データをAIクライアントに読み取り専用で渡します。もう一方のMiroの公式MCPサーバーには、ボード上にMermaid形式の図・テーブル・構造化ドキュメントを作るツールと、ボードの内容を読み取って検索するツールが用意されています。
つまり、Miroボードに図を描くのはSuperInternではなくClaudeです。AIがSuperIntern側のデータを書き換えることはできませんし、参照できるのも本人が閲覧できる会議に限られます。Miro側でも、成果物はすべて自分のアカウントのボードに作られます。チームに見せるかどうかは、共有する本人が決められます。
セットアップ
つなぐ先は2箇所だけです。どちらもAPIキーは不要で、ログイン画面を通るだけで設定できます。
1. SuperIntern MCPをClaudeに接続する
Claudeの設定→コネクタから「カスタムコネクタを追加」を選び、次の接続URLを登録します。
https://mcp.app.super-intern.com/mcp
SuperInternのログイン画面が開くので、サインインしてアクセスを許可します。SuperIntern側の利用条件(個人ワークスペースはPlusプラン以上、Enterpriseは管理者の有効化が必要)や、Claude Code・Cursorなど他のクライアントでの設定手順は、MCP設定ガイドにまとめています。
2. MiroのMCPをClaudeに接続する
Miroも、公式のリモートMCPサーバーを提供しています。Claudeの場合はコネクタディレクトリに登録済みなので、チャット欄のプラスアイコンから「コネクタを追加」を選び、Miroを検索して、自分のMiroチームへのOAuth認証を承認するだけです。Claude Codeなど他のクライアントでは、次のエンドポイントを直接登録します。
https://mcp.miro.com
MiroのMCPサーバーは、無料チームを含むすべてのMiroプランで利用できます。詳細はMiroの公式ドキュメントを参照してください。
両方つながったかどうかは、こう聞いて確かめられます。
直近のSuperInternの会議3件と、直近のMiroボード3枚を教えて
どちらの答えも返ってきたら準備完了です。
実演1: 会議で話したフローが、数分後には図になっている
この連携がいちばん力を発揮するのは、プロセスや仕様の議論が終わった直後です。各ステップの意味を全員が覚えているうちに、図にしてしまいましょう。うまくいくコツは2つあって、どんな種類の図がほしいかをClaudeに指定することと、曖昧なまま終わった部分の置き場所を先に決めておくことです。
さっき終わった「契約承認フロー見直し」の会議のAI議事録と文字起こしを
取得して。私のMiroボード[ボードURL]に、合意した承認フローの
フローチャートを作って:
- 1ステップにつき1ノード、担当者をカッコ内に書く
- 判断が分かれる箇所は、はい/いいえのラベルつき分岐にする
- 議論で結論が出なかった点は「要確認:」ラベルのノードにして、
誰が提起したかも書き添える
議論に出ていないステップを勝手に作らないこと。
Claudeが議論を読み、フローを組み立てて、ボードに図を描いてくれます。
ボードにフローチャート「契約承認フロー(2026-08-28合意)」を作成しました。
- 「営業が申請を提出」(担当: AE)から「電子署名で締結」(担当: 法務オペレーション)までの7ステップ
- 分岐2つ: 500万円超の案件は財務レビューへ、非標準条件は法務レビューへ
- 未決ノード1つ:「要確認: 法務レビューのSLA。Danaさんが48時間を提案したが、決定はしていない」
ボードを開いてレイアウトを整え、チームに共有してください。

注目してほしいのは、「要確認」ノードの働きです。AIに図を任せると、決まっていない部分まで推測で埋められて、一見それらしく完成した図ができあがりがちです。この書き方なら、未決の論点は未決のまま、提起した人の名前つきで図に残ります。次回の会議は「先週、何を決めたんでしたっけ」ではなく、このノードの続きから始められます。
実演2: 勝手に埋まっていく振り返りボード
振り返り(レトロスペクティブ)ほど、発言がそのまま流れていってしまう会議はないかもしれません。数十個の気づきが出ても、決定と呼べるものはそのうちの数個です。しかもファシリテーターは進行で手一杯で、全部を書き取る余裕はありません。それでも、SuperInternがセッション全体を記録してくれているので、振り返りが終わったあとからでも、Miro上の構造化された成果物に変換できます。
今日の「スプリント34ふりかえり」の文字起こしを取得して。ボード
[ボードURL]に、Keep / Problem / Tryの3列でテーブルを作って:
- 出た論点ごとに1行。発言者の言い回しを活かしつつ短くまとめる
- 重複はまとめて、同じ問題を何人が挙げたかを書き添える
テーブルの下に「スプリント34ふりかえり決定事項」というドキュメントを
作って、明確にやると約束したアクションだけを担当者つきで並べて。

このテーブルがあれば、セッション中に書記役を置かなくても、振り返りの成果はいつもの形にまとまります。もう1つのドキュメントは、「話に出たこと」と「やると決めたこと」を切り分ける役目を果たします。振り返りのフォローアップが抜け落ちるとき、原因はたいていこの2つの混同です。次のスプリントでも、同じボードをClaudeに渡してください。新しい回の行が既存のテーブルに追記されていき、ボードは1回きりのスナップショットではなく、スプリントをまたいで読み返せる記録に育っていきます。
実演3: 1週間の会議をまとめた週次プロジェクトボード
MCPならではの便利さとして、複数の会議をまとめて扱える点があります。金曜日に、その週の議論をプロジェクトの現況ボードにまとめてみましょう。
「Atlas移行」プロジェクトの今週の会議を一覧にして、それぞれのAI議事録を
取得して。新しいMiroボード「Atlas: 8/24週」を作って:
1) ドキュメント「今週の決定事項」: 各決定を、出た会議と日付つきで並べる
2) 今週合意した変更を反映した、金曜時点の移行計画のフローチャート
3) テーブル「未決の論点」: 論点 / 出た会議 / 担当者の3列で
Claudeが1週間分の会議に目を通し、現在の計画、決定のログ、まだ決まっていない論点がひと目でわかるボードを作ってくれます。どの項目についても、どの会議で出た話なのかまでたどれます。これまではPMが毎日こまめに手を入れないと維持できなかった類のボードが、金曜のプロンプト1回で最新の状態になります。
運用のコツと注意点
図の種類とボードを指定する。「これを可視化して」と頼むより、「ボードXにフローチャートを作って」と頼む方が、仕上がりは確実に良くなります。MiroのMCPはMermaid定義から図を組み立てるので、フローチャート・シーケンス図・シンプルな組織図を得意としています。どの形がほしいのかを、Claudeにはっきり伝えてください。
曖昧さの置き場所を用意する。仕上がりをいちばん左右するのが、実演1で使った「要確認:」ノードのパターンです。これを指定しないと、まだ固まっていない部分まで決定済みのような顔をして図に描かれてしまいます。指定しておけば、「決まったこと」と「決まっていないこと」の両方がそのまま載った、実態どおりの図になります。
お金や約束が絡むステップは文字起こしで裏を取る。金額やコンプライアンスに関わるフローを図にするなら、プロンプトに「各ステップについて、根拠になった文字起こしの発言を引用して」と一言添えておきましょう。あとから「本当にそう決めたのか」と聞かれても、一次記録にひもづいた図なら、当時の発言まで戻って確認できます。
生成されたボードは初稿として扱う。構造まではClaudeが用意してくれます。そのあとMiro上でレイアウトやグルーピングを10分ほど整えれば、人に見せられる状態になります。白紙のボードとにらめっこしなくていい、というのがこの連携の価値です。
すべて自分のアカウントの中で完結する。ボードは自分のMiroアカウントに作られ、SuperIntern MCPが読めるのも本人が閲覧できる会議だけです。自分からボードを共有しない限り、チームメンバーには何も見えません。
SuperIntern側の精度を上げておく。チーム名・システム名・社内用語が文字起こしに正確に残っているほど、図の質も上がります。よく出てくる用語は、SuperInternのカスタム辞書に登録しておきましょう。
応用: 同じ構図で他のツールへ
この構図が使えるのは、Miroに限りません。SuperIntern MCPが会議データを渡し、Claudeが判断し、実行を別のツールが受け持つという組み合わせは、相手のツールを替えてもそのまま通用します。
- Linear: 同じ会議のアクションアイテムを、追跡できるissueにします。Linear編で解説しています
- Notion: 会議をボードではなく、構造化されたデータベースに蓄積します。Notion編で解説しています
- Canva: 相手に見せるのが作業ボードではなくスライドなら、リキャップ資料を生成します。Canva編で解説しています
おすすめは、仕様の議論が終わったあとに、この記事の方法でMiroにフロー図を作りつつ、Linear編の方法でLinearにアクションアイテムも起票してしまう使い方です。プロンプトは1つで、図もタスクも同じ一次記録から生まれます。
FAQ
Q. 無料プランでSuperIntern MCPは使えますか?
A. 使えません。個人ワークスペースはPlusプラン以上が必要です。Teamプランのワークスペースはそのまま利用できます。Enterpriseの場合は、管理者がワークスペース設定で「MCPアクセス」を有効化すると使えるようになります。
Q. SuperInternが私のMiroボードに図を描くのですか?
A. いいえ。図やテーブルを作るのは、MiroのMCPを使うClaudeです。SuperIntern MCPは会議データを読み取り専用で渡すだけで、SuperIntern自身が外部ツールに書き込むことはありません。
Q. AIが会議ノートや文字起こしを書き換えてしまう心配は?
A. ありません。SuperIntern MCPのツールはすべて読み取り専用で、作成・編集・削除の機能がそもそも存在しません。書き込みが起きるのはMiro側だけ、しかも自分のアカウントの中だけです。
Q. Miroはどのプランが必要ですか?
A. Miroのドキュメントによると、MiroのMCPサーバーは無料チームを含むすべてのプランで動作します。ボードの作成、図・テーブル・ドキュメントの作成がMCPツールとして提供されています。
Q. どんな図でも描けますか?
A. MiroのMCPはMermaid定義から図を作るため、得意なのはフローチャートやシーケンス図といった構造化された図です。テーブルとドキュメントは、別のツールとして用意されています。付箋を自由に並べるような作業は、生成されたボードの上で手を動かす方が向いています。
Q. Claude以外のAIクライアントでも使えますか?
A. 使えます。SuperIntern MCPは、Claude Code・Codex・CursorなどMCP対応のクライアントで利用できます。MiroのMCPも、Claude CodeやCursorを含む複数のクライアントに対応しています。クライアントごとの設定方法は、Miroのドキュメントを確認してください。
議論の中身は、SuperInternがもう全部聞いて、記録してくれています。あとは、その記録を図に起こす役をClaudeに任せるだけです。